当施設は、特別養護老人ホームとしてユニット型を採用しています。ユニット型特養は特別養護老人ホームの新しいタイプで新型特養とも呼ばれています。その特徴は、10人以下の少人数グループを生活単位（ユニット）として区分けしている点です。利用者一人ひとりの個性や生活のリズムを尊重した個別ケアを実現することを目的としていますが、職場環境としてのメリットもあります。当施設では、1ユニットにつき利用者が10人。各スタッフは2つのユニット、約20人の利用者を担当してもらいます。約50人の利用者を担当する従来型に比べて、ユニット型ではより細やかな対応が可能になります。基本的に少人数の同じ利用者を担当し続けるため、馴染みの関係と呼ばれるほどの距離感で接することができます。一方で、その距離の近さから、利用者や職員同士が合わないこともあります。そんな時には、本人希望による配置換えにも対応しています。ストレスを感じさせることをさせない。職員が働きやすく、利用者さんが過ごしやすく。働きやすい環境づくりを目指しています。

私たちは、4つのケア方針を大切にして働いています。1つ目は、入所者さんやそのご家族の方が、安心して利用したいと思うサービスを提供すること。個人としての想いや願いが尊重され、誰でも必要な時に、質の良いサービスを気軽に利用できるように、地域福祉サービスの拠点機能を担いたいと考えています。2つ目は、内科・歯科をはじめ医療機関と連携し、入所される方が安心して生活できるように健康管理を行うこと。3つ目は、ご意見を真摯に受け止め、常に問題意識を持って解決に努めること。また、利用者やご家族の意見を大切にし、意見・要望の言いやすい施設づくりを目指しています。4つ目は、安全対策を徹底すること。災害時の避難誘導や感染対策、事故の防止として、細やかなヒヤリハットも職員間で共通認識を持ちながら、大きな事故を未然に防いでいます。

これまでの経験に応じたさまざまな研修制度を設けています。面接時に独自のチェックリストを使って、スキルを確認しています。経験の浅い方には、介護福祉士取得のための実務者研修を実施しています。外部研修の費用は全額会社で負担します。入職後は、マンツーマンでサポートがつきます。最初は環境整備から一連の流れを見ていただき、次に実際にやってもらいます。この繰り返しで少しずつ環境に慣れていきながら、仕事の幅を広げていただきます。通常は3ヶ月程度で、一人で仕事ができるようになります。また、無料で利用できる介護・医療のオンライン研修システムでは、自宅でもスマホでも自習ができ、時間や場所に捉われることなく、自分のペースでスキルアップが可能です。勤務時間中に自習いただいて構いません。
ある程度の経験のある方には、1日の流れや利用者さんの情報をレクチャーした上で、業務およびユニットの把握から始めていただきます。こちらもマンツーマンで先輩職員がサポートにつきます。利用者の名前と顔が一致し、業務の流れなどを把握するまで、2週間〜1ヶ月半程度。その後、ユニットを任せています。スキルアップを目指す方には、より専門性の高い外部研修に参加いただくことも可能です。

安心して長く働いていただけるように、福利厚生にも力を入れています。利用者の健康を保つためには、職員自身が健康状態を維持することが大切です。そのため、特に職員の健康面に配慮したサポートを充実させています。例えば、当施設に併設のクリニック。社会福祉法人で医療機関を有するケースは非常に珍しく、埼玉県内でも決して多くはありません。
職員はこのクリニックを実質、無料で受診することができます。一時的には受診料を支払っていただきますが、自己申請を行うことで翌月にはお見舞金として全額還付されます。また、施設で提供される1食350円の食事も、実質無料となる食事補助制度があります。管理栄養士による献立はバランス良く栄養が摂れるため、3食すべてで利用する職員もいるほど好評な制度です。そのほか、職員の通勤負担を軽減するために、車通勤用の駐車場を無料で提供しています。